幕別町ふるさと館
郷土の足跡をたどり、歴史を学ぶ
水田が盛んだった明治後半から昭和40年代。幕別町の歴史を語る上で絶対に欠かせないのは途別地区の水田です。十勝開拓の祖・依田勉三氏は「失敗続きの成功者」と伝えられていますが、唯一成功したのが途別農場の水田でした。当時の航空写真を見ると、途別地区一帯に水田が広がっているのがわかります。また、同じ時期に西猿別地区でも水田が造成されており、幕別町は、大正初期から戦後にかけて日本の主食に大きな役割を果たしていたことになります。開拓者の生命をつないだ貴重な民家と道具類・・・ふるさと館には、その当時の小作人が住んでいた「きまり小屋」(実物を館内に移築)が展示されています。この小屋の名前は「6坪の〝決まりきった大きさ〞の家が十数戸建っていた」ということから、そう呼ばれていたと伝えられています。
開拓時代に田畑を掘り起こした鍬や、うっそうと茂る木々を切り倒したのこぎりと斧、バター製造の歴史を刻むバターチャーン(牛乳をかき混ぜる道具)など、ふるさと館に展示されている資料と生活用品はどれも歴史を語る貴重な財産です。
開館時間 9時~17時 月・火休館 (月・火が祝日の場合は開館し、翌水曜日休館)
入館料 大人(高校生以上)200円 小・中学生100円
新田の森記念館
地域の発展に貢献した新田グループの秘蔵品
幕別町と共に歩みを刻んできた新田グループは明治時代に創立しました。グループの創始者である新田長次郎氏の手によってタンニン(渋)をカシワの樹皮から抽出する製渋事業が創設され、その後、長次郎氏の五男・愛祐氏が事業を拡大。製渋工場と共に合板工場、乳牛牧場、馬牧場、農場、練乳工場などを創業し、地域の開発と文化の発展に寄与してきました。
旧お蔵を改装した新田の森記念館には、その業績と足跡を語る貴重な資料及び新田家所蔵の生活用品などが展示されています。
開館時間 10時~16時 水~金曜日休館 (10月下旬~4月末休館)
入館料 大人(高校生以上)300円 小中学生100円
忠類ナウマン象記念館
今ここに再現された巨大ナウマン象の雄姿
多くの発見がそうであるように、忠類ナウマン象化石は、1969年(昭和44年)7月、忠類晩成の農道工事現場で偶然発見されました。発掘は多くの研究者、教師、学生らの関わりによって実地され、全身骨格のほぼ70~80%にあたる47個の化石が発掘されました。ナウマン象記念館はこの発見を記念し、昭和63年8月にオープンしました。館内には主展示室に発見されたナウマン象の復元全身骨格をはじめ、発見から復元までの歴史を、わかりやすく展示しています。
開館時間 9時~17時 火曜日休館(祝日の場合は開館し、翌水曜日休館)
入館料 (個人)一般 300円 小中学生 200円 (団体 ※10名以上) 一般200円 高校生150円 小中学生100円
ナウマン象発掘の地
世紀の発掘を生み出した忠類ナウマン象発掘跡地
当時、この場所では農道の工事が行われていました。側溝堀りの作業をしていた際、偶然、ナウマン象の臼歯が見つかり、その後、全骨格の70~80%にあたる47個の化石骨が発掘されました。ほぼ1頭分の化石骨が見つかったのです。現在、この場所には記念碑やナウマン象発掘産状模型などが設置されています。